サヨーナラオークラ！

世界中のデザイナーや建築家に「なくならないで」と惜しまれつつも・・・

2015年8月31日、53年間の歴史に幕を下ろした

「ホテルオークラ東京　本館」

海外からも日本モダニズムの傑作として、

そのデザインは高く評価されていただけに

取り壊しはもったいない…

しかし建物や設備の老朽化、ホテル機能の多様化等で

時代の波について行けず・・・やむ得ないのか！！

という思いで最後の訪問をしてきました。

50年以上前に建てられたホテルは 

谷口吉郎氏を中心としたデザインチームで「日本独自のホテルを」と・・・

当時の日本における最高の建築、工芸技術が集約された。

「日本の伝統美」のコンセプトの通り

モダニズムデザインの中に日本の美が随所に見られる。

中でも一番有名なのが谷口吉郎氏設計の本館ロビー

古墳時代の切子型の装飾玉をモチーフにした照明「オークラ・ランターン」は有名

上から見ると「梅の花」に見えるようにデザインされたソファ。

エレベーターの扉の菱くずし紋様

 

長寿や吉祥のシンボル亀甲紋

 麻の葉紋の木組み格子

このように内装から設備まで随所に日本的要素・紋様を取り入れている。

こういう日本の誇るべき建物がなくなってしまうのは非常に寂しい。

老朽化というのは仕方のないことなのでしょうか…。

東京のホテルやマンションはどんどん高層化しています。

東京オリンピックに向けて益々加速していくでしょう。

建て直しばかりでなく、うまく改修され、活用されていく・・・

古き好きものは守られてゆく・・・

そういう文化も定着して欲しいと願います。

建物としてはいずれにしてもなくなってしまいますが

意匠やデザインは継承されていくはず・・・

新本館を楽しみに待ちたいと思います。

新本館開業は2019年の予定です。

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